キーボードの選択に大失敗して次のキーボードは大いに研究したつもりです。そして選んだのがFILCOのFKB91JUです。
当時選んだ理由は以下のようなものです。
- ドイツcherry社のメカニカルで打ち心地がいい。
- テンキーなしの小さめキーボードでありながら、スペースバーが長め。
- エンターの右2列はネット上でも批判があったような記憶だが、矢印キーが逆T配列であることがよかった。
- Functionきーの横にUSB ポートが2つ(左右)付いているのが便利。
相当考えた末ネットで注文した。喜んで使ってはみたが正直またがっかりした。今度は打ち心地が極めて悪かった。黒軸でリニアーストロークという言葉が打ったこともなくて”いいものだ”と思い込んでいた。ところが実際打ってみると音もなくグニャと沈み込む。それが沼地に足を入れたような滑っとした沈み心地なのです。正直気持ち悪いという印象でした。それでも7000円ほど出して買ったのでがっかりしてもいられない。今度は配列ではなく打ち心地なので、我慢しながら1週間ほど使ってみるとだんだん使い心地が変化してきました。なんとこのヌメッとした感触が苦にならず触り心地がなんとも魅力的に思えてきたのです。不思議なものですね。キー配列は右2列が気になるものの、打ち心地の感触がすごくよくなり、打っているのが楽しくなってきたのです。
それでもう1台注文して、家用と職場用と2台ともFKB91JUにしました。配列のおかしさにも慣れて束の間のFKB91JU時代になりました。多分Windows98(PentiumⅣ)だったと思います。当時はPascalで職場で使うソフト開発に勤しんでいました。365日キーボードをたたいていたような気がします。家でも職場でも同じキーボードというのは、今から考えますと幸せな時代だったと思います。職場ではノートPCを使っている人もありましたが、個人持ちでした。今のようなパソコンを一人1台支給される時代ではありませんでしたからね。
しかしこのFKB91JU時代はわずか5年で終わりました。それは入力できないキーの出現です。コーヒーをこぼしたりはありません。まあキーTOPを外して掃除をしたりしましたが改善されず何度も押したり強く押したりぐらいしか方法は分かりませんでした。するとほぼ時を同じくしてもう1台のFKB91JUも壊れました。スペースキーのスタビライザが壊れグラグラになりました。2台ともちょうど5年ほどで壊れました。寿命かな?それでも5年とは短すぎじゃないのかな。初代Corei7のPCは10年持ちましたよ。
【FKB91JUの良いところ】
- フルピッチのテンキーレスで小さい(ちょうどいい大きさ)。
- メカニカルでも静かで打ちやすい。
- キートップの大きさがフルでよい(この時Backspaceを大きくしてほしい気持ちが生まれた)。スペースバーが大きいのはいいことだ。
- キーの表面のタッチがスベスベだ。(Corebookも同じ感触)
- USBポートがあり、HUB代わりに使えるのはいい。
【FKB91JUの問題点】
- 寿命が5年と短すぎ。
- Enterの右2列は悪いわけではないが、配置はよくない。
- キーボード自体が分厚く手前にキーパッドを置かないと打てない。
- 裏面に傾斜をつけるための支えがあるがこれが細すぎて耐性がない。(一つ折れた)寿命が短いのはこういうところにも表れている。恰好重視で安定性・耐性に欠ける。キー表面のスベスベ感はいいと思う。文字が消えなければいいのだが。