愛車遍歴(3)

車というのは僕らの世代でいえば、人生で2番目の高価な買い物だと思います(1番目は家)*1。それでそういう大切な買い物でも完璧なものは結構ないんだなーというのが嫌々なんですが事実です。中身はよくわかりませんが、外見上の問題点は素人目にも指摘できます。家でいえば、壁紙というのはつなぎ目が正確に張られているのは結構少ないです。自分の家で1年目に補修はしてもらいましたが、日々つなぎ目の間が壁紙を張り替えて広がっていることが分かりました。ほかの家でもよーく見れば少なからず何らかの問題点が出てくるような気がします。トイレのフロアーシートの張替え時に床に段差があるのを発見しました。結局素人目には購入時にはわからないとこだらけなんですよね。

車も初めの2台まではよくわかりませんでした。当初運転していて事故れば自分の運転ミスと思っていましたが、車というものは車種による個性も、個体差もあるし、新車といえどもパネルによる面一(つらいち)がわずかながら歪んでいたりすることもある。先日ネットでも電気自動車を買った某評論家が「こういう点(面一や僅かなズレ)はまだ製造上の問題がある」と言っていた。最新のT社電気自動車がこうなんです。完璧性は求めるのが端から無理なのかもしれません。

そうした(完璧な)格好良さを求めるようになったのは、CR-Xを買ってからです。いろいろ迷って格好良さに魅せられて、HONDA Ballade CR-X Siにしました。


赤にしたかったが販売店の店員に「年齢的にも職業的にも赤は・・・」と言われ白にしました。はっきり言って見かけだけの車でした。分かりもしないで本などで集めた情報で、駆動方式やホイールベースの短さ(これは回転半径が小さくなりよいと思っていた)、後席の狭さなどもある程度の知識を駆使して選定したつもりでいました。そして肝心の運転性能も「CR-Xはケツが滑る」と思っていました。友人と山道で実験済み。FF横置きで不等長シャフトだから左右で操舵力が微妙に違う。HONDAはシャフトの直径を左右で変えることで解決したといっていましたが、乗っていると不自然さを感じます。先日某有名ドライバーが「ホイールベースが短くFFでケツが滑りやすいところ操作するのが魅力だ」みたいな話をしていたが、僕にはうまく運転するには微妙な左右輪のチグハグサがあった。うまく運転できなかっただけで、このショートホイールベースというのは一つの魅力であることは間違いなかったようだ。
もう一つの魅力であるサンルーフは外見上の魅力であり、特にルーフが外に出るというのが格好良かった。当時ユーノス ロードスターを見てから急にCR-Xの魅力が覚めていった。田舎の参道でロードスターの後ろにつけたところ、猛ダッシュロードスターが駆け出し、追尾した。直線路では追いつけるがカーブでは離される。それの繰り返しでFFではこういう局面では負けるんだなと思っていた。試乗の時も出だしはホンダだがカーブでのハンドリングはロードスターに分があると思っていた(どちらも1600㏄のDOHCエンジンで馬力も同じ120PHだった)。気持ちはFRでハンドリングがクイックな車に向いていった。

*1:結婚・子育てなどはモノではないので対象外とします